至兼の、メヒコに完敗(乾杯)

メキシコでの日々、身の回りに起きた色々なことを紹介し、
メキシコをより身近に感じていただければ幸いです。
どうぞよろしくおねがいします。

ー乗り物編ー メキシコをケツで感じた夜

 バイト終わりの日曜日。初夏の小雨が降りしきる夜の街。こんな日に限って傘がない。さらに運が悪いことにタクシーも来ない。もう真夜中の12時過ぎ。どのくらい待っているかも覚えてない。さきほどまでの弱い雨も、いつのまにか大粒に。このままでは、ずぶ濡れ確率100%。タクシーの早期登場を切実に願うぼく。そんな願いもとうとう叶い、旧式タクシーのフォルクスワーゲンがハイビームで出現。こちらの愛称ボチートちゃんの旧型ビートル。早速手を挙げ、呼び止めるぼく。パッシングで合図し、僕の前でとまるボチートちゃん。なんとかタクシーを捕まえることができた。。。やっとゆっくり落ち着ける。そんな思いでドアを引き開けたその時、よぎる陽水の一節。。。。
 傘がない。。。。いや、、
 席がない。。。
どう乗るのか目をパチクリしている僕に運転手が一言。
「ここに座れるだろ??乗らねぇのか?」
「ありがとう。。。。」
 ここって、、、床???ありがとうの使い方はこれであっているのだろうか。。。とりあえず、自問自答。後ろの座席に目をやると、後部座席はボロボロで、座席の上には多数の荷物が散乱。。。たしかに、乗るところは、床しかない。このままこれに乗りこむか、雨の中再び待ち続けるか。。。損得勘定、0.5秒脳内の旅。シュミレーションでは、問題なしで帰宅できる算段に。意を決して乗り込めタクシーに。。。
 ぶっきらぼうな運転手。心なしか、僕を見る目がいやらしい気がする。車中はシャキーラのHips Don't lie が流れるのみで特に会話もなく、冷たい床がけつに染みる入る7分半の マイヒップス ドント ラァイタイム。急ブレーキをけつで耐え、トぺ(スピードを強制的に落とさせる道路上にある盛り上がり)の連続をけつで噛みしめ、道にあいた様々な穴の衝撃を、けつの穴で根こそぎ受け止めた衝撃波の連続。僕は決して忘れない。痛みに耐えてよく頑張った。
 こんなに耐えてる僕を尻目に、運転手は終始無言。そしてたまに、僕をやらしい視線で注視する。。注視の度に、はずむ僕の臀部。その視線に違和感しか覚えない。。。とにかく視線がいやらしい。。。なんなんだ、このおっさんは、、、こいつはもしや???
 そんなこんなで、自宅近くにタクシー到着。。。100ペソで代金をはらうと、眼光鋭く発する運転手の一言。
「おつりはそこの下にある。」
同時に、ぼくのけつを指さす運転手。え?けつ??もしかして、この人はゲイでぼくのケツを狙っているんじゃないだろうか、、、さっきから、ケツばっか見てたし、、、想定外の返答に脳内フル稼働で危機に備える乗客1名。そんな不安をよそに続ける運転手。
「はやく降りろ。」
運転手に命じられるまま、外に出ると、僕の座ってたマットをめくる運転手。マットの下から現れましたは、無造作に散りばめられたコインと紙幣のコレクション。そこからお釣り分を手に取り、やさしく僕に手渡す運転手。。。
「どうもありがとう。良い夜を。。。。」
おっさんダンディーーー!!最後にわかった、運転手のお人柄。。。僕のケツ狙いだと、疑ってごめんなさい。。。いかんせんぼく、、


けつの穴が小さいもので、、、