至兼の、メヒコに完敗(乾杯)

メキシコでの日々、身の回りに起きた色々なことを紹介し、
メキシコをより身近に感じていただければ幸いです。
どうぞよろしくおねがいします。

ー乗り物編ー どっちの電話でSHOW??

 ある日の夕方、一台のタクシーに乗り込む。
交差点の信号待ちで、異様な臭いが立ち込める。
何の匂いかわからずに、歪まるぼくの眉と表情。間髪入れず、一言運転手。
「お前はマリファナ吸うのかい??」
「え??吸いません。」
直球勝負のこのオッサン。でもなるほど、、、これがマリファナの匂いか。
この時初めて、マリファナの匂いを知る。続けてオッサン語りだす。
「昔、おいらが、小さい頃はよぉ。おいらたちは、この時間(午後7時くらい)その辺でサッカーをして遊んでたわけだ。そしたら大人たちは、そんなおいらたちを、マリファナを吸ったり、ビールを飲んで、見守ってくれてたわけだ。。静かに平和に暮らしてたんだよ。わかるだろ。若いの??マリファナっていうのは俺たちの文化なんだよ。あれはおいらたちの文化なんだよ。おいらたちの文化をなんで政府は禁止するんだ?禁止しなきゃ、人も死なないんだよ。わかるだろ??」(意訳入ってます。)
なぜか、からまれる日本人26歳。。。でも、この流れは否定できない。
無難な答えをなんとか繰り出す。
「そうですね。文化は大切ですね。。。守ったほうがいいと思いますよ。。。本当に。」
「そうだろ~~!!わかるだろ?」
 オッサンの、見えないスイッチ、ポチッとな。。。。
これから始まる、マリファナとメキシコのネバーエンディングストーリー。
最初のお題は、メキシコの麻薬戦争。その当時の大統領(カルデロンさん)の悪口を言うこと約3分。まだまだ続くよ二人を乗せたタクシーは、野を越え、山越え、谷越えて。話しは続くよどこまでも。。。
 次のお題はマリファナの基礎知識講座を約10分。マリファナの医学的効能、宗教とマリファナなどについて。。。要約すると、歯痛のときはマリファナを。腰痛、頭痛もマリファナを。どんな時でもマリファナを。。これって日本のバファリンじゃ?そんな疑問が頭を巡る。
 オッサンの、四方山話も終え、訪れる別れの時。自宅前に車を寄せ、支払いを終えると同時に一言。
「若いの。お前、ここに住んでるのか??」
そうだと答えると、白い紙に電話番号を書き出しそれを僕に手渡す。
「おいらもこの辺に住んでるんだ。必要な時に電話してくれ。。。な!!」
颯爽とタクシーは立ち去っていった。


 タクシーの宣伝か。。。マリファナの営業か。。。
 この電話番号は、、、、どっち??