ーはじめにー
「ピーピーピー」
交差点で止まる度、こだまする口笛の音。音の発信源は運転手のホセ ルイス君。2009年8月1日、僕はメキシコに降り立った。それから数十分後、お迎えのホセ ルイス君の隣に座り、口笛を聞くことしかできない僕。。。
この人、大丈夫なんだろうか?頭いっちゃってんじゃないだろうか?なんなんだこのテンション??こんな人たちとわかりあえるんだろうか??
新生活への希望は、となりの男のピーチクパーチクによって、すべてかき消されてしまったわけだが、あら不思議。そんな不安が消えるのも、時間の問題。十字路で止まる度、立っているわかーいギャルにむけて口笛を吹き、その娘を指さしながら何やらぼくに同意を求めるホセ ルイス君。うん、、、もちろん僕は、スペイン語なんてしらないし、何を言うかもしらないけれど、君の気持ちが、よくわかる。。。だってぼくたち人間だもの。女性の前では、みんな平等。僕らはいつも以心伝心。
それから、二人は各交差点で女の子を見つけては
「ボニーーター――」
と叫んでいた。。。
そう、僕が最初に覚えたスペイン語は「ボニータ」。もちろんその時は、まだ意味は知らなかったが、そこから、僕の「ボニート???」な日々が始まったわけで、、、、そんな話を少しづつ書いていきたいたいと思う。
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